そこそこの時間をかけて、ヘルマンヘッセの「デミアン」を読了。
おそらく、ほとんど理解できていないと思いますが、自身の創作において「ヘンタイ魂」が刺激されたのは間違いありません。
デミアン (新潮文庫)
感じたこと①.ああ、暗い!
人生を歩む過程において様々な経験・学習をするものです。
善悪について。真実や嘘について。道徳や倫理について。
あれこれと考えることがあります。
「悪いことをしたことがない人」はこの世に存在しないので、「悪いことをしたっていいのだ!」と開き直ることもできるし、「ああ、俺はなんて悪いヤツなのだ!」と自分を責めるのもまた、自由。
『デミアン/ヘルマンヘッセ』に登場する少年シンクレールは年頃らしく色々と考えます。
その思考方法や至る結論が俺には「もー、めっちゃ暗いやん!」な感じです。
「パーっと汗かいて、ぐーっとビールでも呑んで、新喜劇でも見てはよ寝ろ!」
と助言したくなる暗さ。ああ、暗い!
でも、その暗さって・・・
俺にもあるぜ、俺にも・・・。
そもそも俺の脳みそでは理解できないエリアの『デミアン/ヘルマンヘッセ』ですが、
「暗いわー。でも共感できるで!」
と感じました。
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感じたこと②.聖書の知識が多少必要か・・・
俺は聖書を読むので、話の下り(カインとアベルとか。ヤコブとか。)を理解することができるけど、聖書の内容を知らない方や馴染みのない多くの日本人にとってピンとこない部分が少なくないかもしれません。
ちなみにヘルマンヘッセは牧師家庭に育ち、神学校に行ったとか。
そりゃ、出てきますわなあ・・・。
感じたこと③.「疑え!そして答えは自分の中に見出せ!」
「みんなはそう言うけど、それ、ホンマか?」
と、疑うのは勇気がいるけど、答えを得るためには必要なこと。
そして、
「答えは、自分自身の中から見出すのだ!!」
というメッセージを感じました。
当たり前だと思っていること、思われていることはどしどしぶち壊していきたいものです。
「ひよこは卵の殻を割る」
のです。
そうでないと、新しい世界へと羽ばたけない。
それは人間も同じ。
俺はこの『デミアン/ヘルマンヘッセ』を読んで、内なるヘンタイを刺激されたのですが。
漠然と感じている「やってみたいこと」の1つとして、『今までの逆!』が浮上して参りました。
今までの自分の行動パターン・思考パターンの『逆』を行く。
内なるヘンタイとの対峙に適しているような気もします。
感じたこと④.変わることを恐れない
『デミアン/ヘルマンヘッセ』の登場人物シンクレールも、作者のヘルマンヘッセも、「変化」することができる男です。
「変化」を受け入れ、「変化」を恐れない。
カンタンなはずなのに、実際に自らを「変化させること」はなかなかできないものです。
だから迷い、苦悩する。
見てください、このジャケットの絵を・・・。
く、暗い!
感じたこと⑤.再読の価値あり
中途半端なヘンタイが一回サラッと読んだくらいじゃ、『デミアン/ヘルマンヘッセ』を理解することはできないでしょう。
何度か再読し、ちょっと学者の見解なども知識として入れつつ、また再読する。
そしてやっと、『デミアン/ヘルマンヘッセ』をほんとに好きになれるのかもしれません。
俺の音楽もそうであって欲しい、と思わなくもありません。
そもそも、
「ベイビー♪秋から冬になると、寒くなるよねー♪るんるん♪」
「わかる!わかる!俺の代弁者!」
みたいな音楽や歌を扱ってないからね。俺はね。
感じたこと⑥.細かなツッコミどころが多い
挙げればキリがないくらい、ツッコミどころが多いと感じました。
とても多い。
でも。
現時点においてはその「ツッコミどころ」を記すことはできません。
なぜなら「再読」が足りていないからです。
そもそも。
このような小説に対して、このような小生が言及することは、武士道的『恥』であります。
感じたこと⑦.友達のおかん、かぁ・・・
ネタバレさせる気はないのですが、
「おいシンクレール、友達のおかん、いくんか?」
です。
まー。
世間や巷では「問題作」「中毒性のある作品」と評価されているようです。
俺は「問題作かどうか」を比較する材料を持ち合わせていませんが、「中毒性のある作品」であることは認めざるを得ません。
『デミアン/ヘルマンヘッセ』を読もうと思ったきっかけ
どのような経緯であったかは記憶にありませんが。。
■『【閲読注意】中毒性が高い作家10人!お前らを蝕んでやろう』
http://nancy-jo.hatenablog.com/entry/2014/08/15/223343
というブログを読んで、『デミアン/ヘルマンヘッセ」』を読もうと思いました。
ちなみに。
このブログに取り上げられている「春琴抄/谷崎潤一郎」「桜桃/太宰治」「不道徳教育講座/三島由紀夫」はすでに読了しております。
本気の読書家と作品について討論することは無理だし望んでいません。
が。
俺は読書が好きです。
読書で得たヘンタイのエッセンスは自身の作品の糧となり、あらゆる「隠れヘンタイ」を刺激することになるだろうと確信しております。
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