エレキギターと万年筆は、おっさんが好きなモノランキングではそこそこ上位に食い込むアイテムだと思います。
「エレキギターか万年筆か、よー知らんけど。なんでそんな、何本もいるん??」
さて。なぜでしょう。
一緒に考えてみましょう。
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エレキギターの楽しみ方
種類
エレキギターには様々な種類があります。
- ストラトキャスター
- テレキャスター
- レスポール
- セミアコースティックギター(ES-335 …etc)
- フルアコースティックギター(ES-175 …etc)
- ファイヤーバード
- モッキンバード
- エクスプローラー
などなどです。
俺が今一番よく弾いているのはテレキャスターです。
テレキャスターは俺にとっては完璧のエレキギター。
でも。
テレキャスターを弾けばストラトが弾きたくなり、ストラトを弾けばレスポールが弾きたくなり・・・。
それもまた楽しみの1つです。
■テレキャスターについて
→ https://akirayoshida.com/diary/telecaster
音色の違い
エレキギターの種類によって、それぞれのサウンドを楽しむことができます。
その音の違いは微々たるものから、素人さんでもすぐにわかるものまで様々です。
”ストラトキャスターならではのサウンド”は、”レスポール”では鳴らすことができません。
なので、様々なエレキギターが欲しくなってしまう、のでしょう。
俺が今欲しいのはセミアコースティックギターです。
デザインの違い
それぞれにそれぞれの形があります。
重さやバランスが違います。
使われている木材も違います。
ネックの太さやカタチも違います。
それぞれがそれぞれです。
デザインの違いが音色の違いを生み出している、とも言えます。
音色はもちろんですが、ギタリストにとっては何よりも「弾いている時、それが似合っているか」が大きなポイントとなります。
エレキギターは似合ってないといけません。
似合っていないエレキギターを持つのは、プレイに反映されるからです。
万年筆の楽しみ方
100均ショップに行けば、5本セットのボールペンを買うことができます。
問題なく字は書けます。
無くしたり壊したりしても、1本20円の損失。
問題なしです。
字を書くだけのボールペンなら、その辺のコンビニでも買えます。
が。
書くという行為そのものを楽ませてくれるのが万年筆です。
「字が書けたらなんでもいい」
という人も多くいるでしょう。
俺は「なんでもよくない!」です。
「服なんてなんでもいい!」
「食べ物ならなんでもいい」
という人もいますが、
「パジャマで外出しますか?」
「梅干しにマヨネーズかけますか?」
ってハナシです。
「なんでもいい」とは、俺にとっては危険な心理状態です。
せっかく文字・文章を書くなら、自分にとってサイコーの相棒で書きたいものです。
俺はペリカンのM-800というモデルを使っています。
ペン先の太さは2本ともMですが、同じMでも太さが違います。
ペン先は川口明弘さんと仲谷佳登さんという万年筆の専門家の方に調整してもらいました。
■川口明弘さん
http://kaijapan.thebase.in/
■仲谷佳登さんのペンクリニックの様子
どーですか??
マニアックでしょう??
興味がない方にとっては死ぬほど退屈な世界でしょう??
種類
エレキギターと同じく、万年筆にも種類があります。
まず、軸の太さが違います。
ペン先の太さ(ニブ)も違います。
どのようにインクを入れるのか、という仕様もそれぞれです。
ブランドもたくさんあって、それぞれにそれぞれです。
有名なのはモンブランとペリカンでしょうか。
国産だとパイロットやプラチナ、セーラーがメジャーでしょうか。
ちなみに俺はペリカンのM-800を毎日使っています。
インクを入れるのはカートリッジやコンバーターは楽しくありません。
やっぱり、吸引式が良いのです。
■ペンハウスさんのHPを参考に
https://www.pen-house.net/guide/knowledge.html
色と太さ
様々な色でデザインされた万年筆が存在しています。
ペン先の太さも様々です。
細い字が好きな人もいれば、太い字が好きな人もいる。
手紙を書く時は細い方がいいし、書類にサインをする時は太い方がいいでしょう。
インクの色も多種多様に存在します。
俺は色々と使ってきましたが、最近は写真にあるように、ペリカンの4001の、黒とブルーブラックと茶色を使っています。
色や太さを用途によって使い分けるのも、万年筆のメジャーな楽しみ方でしょう。
疲れない
長時間にわたって大量の文章を書く時、手書きにおいては圧倒的に万年筆が楽です。
疲れません。
インクがストレスなくドバドバ出てくれる万年筆であることが大前提ですが。。。
ざざざーっと溢れるアイデアを書きまくる時は万年筆がサイコーです。
わざとらしく音楽的に言うと、『グルーブする』感覚を味わえます。
雑に手荒く書きなぐったとしても、それなりにイカした文字に見える。
インクが乾いて、時間が経って色褪せるのもいい感じ。
それが万年筆のカッコいいところ。
万年筆で書くその行為とその文字の佇まいが、再びインスピレーションを返してくれる。
そのキャッチボールでアイデアを紡いでいくという時間は実に創造的であり、至福の創作時間を過ごすことができます。
アンプとエフェクター
エレキギターはギターアンプがないと鳴りません。
ギターアンプの種類によって音色が違います。
真空管が使われているかどうかも、音色に大きく影響します。
俺が愛用しているアンプはRolandのBLUESCUBEです。
BLUESCUBEには真空管は使われていません。
が。
どことなく真空管アンプの匂いが漂います。
飾らない”素”の音が鳴るので、エフェクターのノリも素直です。
とても気に入っています。
■Roland BLUESCUBEのレビュー
https://akirayoshida.com/diary/bluescube
エレキギターとギターアンプの間に、音色を変化させるエフェクターというモノをカマすと、楽曲に彩りが加えられてなお楽しくなります。
お化粧でいうと、アイラインやチーク、といったトコロでしょうか。
エフェクターは数え切れないくらいの種類があり、もはやそこは宇宙です。
ピンとくるエフェクターに出会えたら、例えお金がなくても、絶対に手に入れるべきです。
広い宇宙で出会えたことは奇跡です。
必ずモトがとれるはずなので、安心して購入しましょう。
インクと紙
万年筆だけでは、それはただの棒です。
万年筆を使うためには、インクと紙が必要です。
インクには色はもちろんですが、粘度にも違いがあります。
紙にも、書くときの滑りや裏移りの有無などで違いがあります。
それぞれの用途や好みに応じてそれらをチョイスする、のもまた楽しみの1つです。
万年筆にとってのインクはエフェクター、紙はギターアンプと言えるかもしれません。
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使い込む=育てる=メンテナンス
エレキギターと万年筆は、使い込んでナンボのモノです。
ただ飾っておくだけ、では何の価値もありません。
使い込めば使い込むほど、自分色に染まってきます。
それは実に不思議な変化です。
使い込むとはまさに”育てる”ことに等しいのです。
また、使い込むことはメンテナンスにもなります。
エレキギターは弾いてあげないと、フレットやブリッジ部分が錆びます。
万年筆も錆びたりペン先が詰まったり、キャップが外せなくなったりします。
経年変化
ピカピカではダサいのです。
少し汚れていたり、少し傷があったり。
それが味。それが渋さ。それこそがエレキギターであり万年筆です。
観賞用でもないし、壺や掛け軸ではありません。
ガンガンに使ってこそ、価値が生まれます。
それは人間にも当てはまるでしょう。
戦う男は傷だらけです。
個人的な好みですが、白く細く綺麗な指よりも、「仕事や家事をしてるんだな」と感じる女性の手に俺は色気を感じます。
触る、のインスピレーション
もはや時代です。
ギターが弾けなくても、プラグインソフトが弾いてくれます。
ので、ギターそのものがなくても音楽は作れるし、その音楽にギターの音を足すことは容易です。
実際に字が書けなくても、漢字を知らなくても、PCやスマホでカチカチポチポチやれば文章は書けます。
ので、筆記具というモノがなくても不自由ではない人もいるでしょう。
「最近字を書いていない」
というサラリーマンもいるはずです。
でも。
実際にギターに触れて、ギターアンプから爆音を鳴らす時。
また、太字の万年筆に真っ黒のインクを入れて、大きな字で書く時。
その時間と感覚、感触からインスピレーションを受けることは往往にしてあります。
自分が想像もしなかったアイデアや、自分が予期できなかった世界に出会えることがあります。
時代は関係ない
時代は時短を求めています。
時間をかけてレコーディングをするよりも、DAWでサクっと完パケできるスキルを身につけることのほうが時代でしょう。
万年筆で原稿用紙に執筆し、それを編集者に手渡ししている作家さんなんて、年配の超絶大御所作家のみでしょう。
サクッと簡単にできるデータでのやりとりが当たり前の時代です。
が。
それとこれとは別。
俺は信じています。モノが持つ、ある種の魔力を。
モノはただのモノですが、同じモノでも俺にとってのエレキギターと万年筆は、それは坊主にとっての仏像です。
仏像を偶像だとみなす宗教もあるくらい、仏像はただのモノと言えます。
人間が作った、ただのモノです。
でもそこにはやはり、仏の魂があります。
当時踏み絵ができなかったキリシタンにとってのそれもまた同じことです。
棋士の闘いにおいては、駒や盤、羽織る着物などがそれに当たるでしょうか。
駒を盤に打ち付ける所作と、あのパチっというサウンドが、次なる一手のインスピレーションを与えたり、相手の手の内をイメージさせたりするはずなのです。
個人の好みや想像力に、時代や流行りは関係ありません。
俺はエレキギターが好きであり、万年筆が好きです。
それらと戯れて、インスピレーションを楽しむことは、俺にとっては創作活動そのものであり、それは「生きる意味」と言えるほど大げさなことなのです。
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