『新品のアコギは鳴らない』は嘘っぱちである



とある楽器屋のにーちゃんは言いました。

「新品のギターは、弾き込んで音を作るんや。最初から鳴るギターはない」、と。

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憧れのアコギ

2002年。アコギを買うことにしました。

それは、バンドが解散し、ソロで活動することに決めたからです。

今思えば、エレキでも弾き語りはできたはずなんですが、やはり”ソロライブ=弾き語り=アコギ”という方程式がアタマのど真ん中にありました。

アコギはやっぱりオールドのギブソンやマーティンが欲しいな、と思っていました。

かっこいいですからね。憧れのミュージシャンが使っているギターと同じやつ、ほしいな!

同い年のオールドギターなんかもいいかな!

と、胸をワクワクさせていました。

いつもお世話になっているギター屋さんで、「アコギ欲しいねん」という話をすると。

ギター屋のオヤジは、「アホやな、ここに売るほどあるがな」と言いました。

でも、それは俺の欲しいブランドのギターではありませんでした。

「アホやなお前は。ほんなら、いっぺん他の楽器屋でギター弾いてこいや。」

ということで、俺はとぼとぼと他の楽器屋へと向かったのです。

憧れのアコギ、ギブソンとマーティンを弾くために・・・。

 

ヴィンテージギター

楽器屋のショーケースには、めっちゃ高いアコギがずらり。

おお!!すげー。高い!!かっこいい!!弾いてみたい!!

ということで、ギブソンとマーティンのヴィンテージアコギを弾いてみました。

確かにえー音するやん!コレを枯れた音、っていうのかな・・・!?

でも、なんか・・・。なんか違うよなあ。

ネックを握った感じ。ボディの”抱き心地”。

たくさん傷(クラック)が入っていて。。

ま、確かに大昔のアコギだからね。いろんな人が弾いてきたんだろーからね。

仕方ないか。でも、にしても、ちょっと高くない・・・?

で、新品のギターを試奏。

ん?なんじゃこりゃ。こんなにも鳴らないのか・・・。

ヴィンテージアコギのほうが、明らかにツヤがある。セクシーだ。

新品のギターは、なんか、こう・・・。音が空気に混ざっていない、というか。

強く弾いても弱く弾いても、レスポンスが悪い、というか・・・。

なのに、めっちゃ高い。なんじゃこりゃ。

 

アコギの音は作っていくもの・・・??

ヴィンテージアコギと新品アコギを試奏して、俺が顔を曇らせていると・・・。

店員さんが言いました。

「アコギってのは、作っていくものなんです。最初からガンガン鳴るアコギってのはないんですよ。たくさん弾き込んで、ぜひ自分の音を作り上げてください」

とか。

「このヴィンテージは、めったに入ってこない希少価値のあるものです。」

とか。

そうか・・・。

アコギの音は作っていくもの、か。

そうか・・・。楽器やもんな。確かに楽器はたくさん弾くと、木に含まれている水分が振動で蒸発する、なんてことも聞いたことあるしな・・・。

希少価値、か。それって、音楽に必要??でも、希少価値のあるギターを所有する喜びから、名曲が生まれることもあるか・・・。

でも、「じゃ買うわ!包んで!」とはならないな・・・。

 

え?新品なのに、なにこれ!?!?

そして俺はとぼとぼと、いつものギター屋へと戻りました。

「お、戻ってきたね。おかえり。」

と、いつものオヤジ。

「いやー、全然えーアコギありませんでしたわ・・・。」

とつぶやくと、お店には2本のアコギがセッティングされていました。

「ま。この2本のアコギ弾いてみーや。」

そこには1974年製のマーティンD-35と、クラシックギター製作家、西野春平さんのギターがありました。

D-35を弾きました。素晴らしい音でした。

そして西野春平さんのアコギの、6弦をポーンと鳴らしました。

「え?なにこれ?なにこれー??」

驚きを隠せず・・・。

ギター屋のオヤジは嬉しそう。

「どや。これが、鳴るギターっちゅーやっちゃ。」

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新品は鳴らない。アコギの音は弾き込んで作っていくもの・・・。

それらはただの神話だったのです。

本物のギターは新品から鳴る。そしてアコギの音は作るのではなく、ともに成長するもの。

ってことを、確かに体感しました。

その日、営業時間をとっくに過ぎたギター屋で、俺は西野さんギターの注文&仕様書をせっせと書くのでした。

ちなみに価格はピックアップ込みで37万円。がっつり2年のローンを組んだのです。

同じレベルの鳴りを実現するヴィンテージだと、きっと100万はするだろね。(と、信じています・・。)

 

鳴るギターの定義

同じ価格のギターでも、ブランドや年代によって価格が変わります。

それは音の価格ではありません。ブランドや使っている素材、希少価値などで価格が決まるのです。

音の価格、が適正かどうかを判断するには、先入観に邪魔をされてはいけません。

例えば、大きなボディでおなじみのギブソンJ−200。

ボディが大きいので、音もデカいんじゃないかと思いがち。

ところが、小さなボディでおなじみのマーティンOOO-28の方が音がデカく感じる場合があります。

それは、そのギターのレベルによるものです。

有名ブランドの量産ギターと、日本人製作家による手工ギターとでは、同じ価格でも音のレベルは雲泥です。

でも、有名ブランド=良いギター、だと思っていると、そのレベルの違いに気付きにくいのです。

ここでいうレベルとは、鳴るか鳴らないかの違いです。

レベルが高い=鳴るギター

ってことになるんですが、では鳴るギターってなんなの??

さて。なんなのでしょう。実際に生音で体感してほしいなって思います。

そして『知る悲しみ』に苦しみ、喜んでほしいと思うのです。

まずは、国産手工ギターを調べてみましょう。そして弾いてみましょう。

できれば弾き比べることができたらいいですね。

音のレベルと価格を冷静に比較することができればいいんじゃないかな、って思います。

80万円のギブソンヴィンテージと、30万円の国産手工ギター。

弾き比べて、音の鳴りやツヤを聞き比べて、そこに50万円の差をどう感じるか、がポイントでしょうか。

でわ。楽器屋さんへ行ってらっしゃーい。
 

■吉田あきら4thアルバムPVはこちら

http://akirayoshida.com/diary/4th_pv

 




 

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akira yoshida
吉田あきら ギタリスト・ソングライター・シンガー 毎月第二金曜日 ライブハウス新宿SACT!でワンマンライブを行っています。

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