前作『火花』に続く、ピース又吉さんの小説『劇場』を読了しました。
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恋愛小説だけにあらず
あわく切なく、不器用な恋愛小説、だけじゃない、とっても深い小説です。
ミュージシャンとして、クリエイターとして、パフォーマーとして、悩める俺のモヤモヤを整理してくれた。
俺にとってそんな作品です。
寝ても覚めてもやりたい事のコトばかり考えたり、ゲームなどしてダラダラ過ごしつつ、なんの成果も出していないのにシゴトをした気分になったり、思っていることが素直に表現できなかったり、嫉妬したり強がったり・・・。
「わかるわー・・・」
な箇所がたくさんあって、自身を見抜かれたような気分になって息苦しさを感じたりもしました。
文豪がサッカーゲームに登場するくだりが出てきます。
とても笑えました。
さすが漫才師。
本領発揮!!!
あー。
総じてとてもとても面白かった!
印象的なフレーズ
俺は最近までエレキギターでのアプローチに悩み、考えあぐねていました。
結果的にそもそもの確信にいたり、『自分ならではの音色やフレーズに磨きをかけよう!』と決意するのですが。
そんな時の気分を言い表したかのようなフレーズが出てきました。
だが僕は感動して泣いた。これはなんだろう。ただの才能というものではないか。次元が違った。僕が批判的に捉えていた要素などは、本人達にとってはどうでもいいということが公演を観てわかった。そもそもの力が強いから、理屈やスタイルで武装化する必要がないのだ。(P112 小峰率いる『まだ死んでないよ』の舞台を観て)
『そもそもの力が強いから、理屈やスタイルで武装化する必要がないのだ。』、か。
俺の音に、そんな風に評価されるほどの圧倒的な何か、はあるのだろうか・・・。
俺自身にとっての、「なぜ、音楽を続けるのか」の理想的極論もフレーズとして出てきました。
これは、主人公の友人、青山が小説を出版した時の気持ちです。
『日常が残酷だから小説を読んでる時間くらいは読者に嫌なことを忘れてもらいたかったんだ。』(P162 青山のメール)
又吉さんの気持ち、なのかもしれないし、そうじゃないかもしれないし。
それはどっちでもいいんですけど。
俺が作る音で、聴き手がフィールグッドしてくれる。それが俺にとってはサイコーに嬉しいことなのです。
そんなこと、わざわざ言いませんが。
本を読む、という生き方
語るほどの読書家じゃないし、読んだ本の記憶はすぐに消えるタイプなんですが。
でもまあ、俺は読書が好きです。
本を読む、という生き方を選択しているのです。
ギターを弾く。歌を歌う。文章をかく。
これらもまた、自分の生き方の1つ、なのです。
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