先日。
世界で最も有名なギターメーカーであるGibson(ギブソン)の、『最高峰のギター』を制作することでお馴染みの、『Murphy Lab(マーフィーラボ)』を試奏させてもらいました。
■Murphy Lab(マーフィーラボ)とは
https://gibson.jp/murphy-lab
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違いがわかってしまう、この辛さ。
知らなければよかった・・・ということがありますね。
知ることは悲しみです。
【参考】知る悲しみを知る
https://akirayoshida.com/diary/know-sadness-know
Murphy Lab(マーフィーラボ)とは、
「Gibsonのギターの中でも、めっちゃ高額なギターを作っているヒト・チーム」
であります。
同じGibsonの、同じギターでも、Murphy Lab(マーフィーラボ)と名がついてしまうと、価格が跳ね上がります。
俺はMurphy Lab(マーフィーラボ)が苦手、でした。
あまりにも高額すぎます。
高額でもいいけど、”すぎる”のはどうかと。
「毎日値上げしてるんですか??」
ってくらい、驚くべき速さで値上げされているという現実もあります。
最も苦手に感じていたところは、高額であるというコトよりも、「エイジド加工」。
新品でありながら、長年弾きこまれた”味”を人工的に模してあるのです。(Fenderで言うところの”レリック”。)
塗装のクラックやはがれ、経年変化などを、新品のギターに施す技術がとんでもなく凄すぎるのがMurphy Lab(マーフィーラボ)の特徴。
個人的には、せっかくのギターは自分でエイジングさせたいと思っています。
まして、「エイジド加工」のおかげで価格が高くなるなんてアホらしい。
と、思っていたんですよね。
実際に試奏するまでは・・・。
そもそも、クオリティが違う
個人的に余計なこと→それはエイジド加工。
しかし。
その美しすぎるエイジド加工が可能なのは、
- 塗装がものすごく薄い(それでいて硬い)
- 特別な塗装料を使っている
- Murphy Labの技術力
があるから。
で。
塗装が薄い、ってのはギターの”鳴り方”に大きく影響します。
さらに、Murphy Lab(マーフィーラボ)に使われているラッカーは1950〜1960年代に使われていたラッカーと同じモノなので”固い”んだとか。
それがサウンドやエイジドに大きく影響しているのだ、と。
Murphy Lab(マーフィーラボ)のギターは、
「楽器としての鳴り」が明らかに別次元
なのでありました。
「Murphy Lab(マーフィーラボ)はとても高額やのに、どうしてポンポン売れてんの??」
ってな疑問が晴れました。
- 圧倒的に音がいい。
- 見た目がかっこいい。
- 希少価値・資産価値が高い。
ってことを納得いたしました。
総じて、
Murphy Lab/マーフィーラボはモノが違う
のであります。
誰が買うの?
ところで。
高額なMurphy Lab(マーフィーラボ)のギターは、一体誰が買うのでしょうか。
※2024年10月入荷分から、再び値上げするという噂のGibson様…
【誰が買うの?】①お金持ち
とても高額なMurphy Lab(マーフィーラボ)。
お金がないと、買えません。
その価格は、高校生がバイト頑張って・・・なレベルを超えています。
親を説得するにしても、高額すぎると思うのです。
それに。
世の中に存在しているギターというモノは何もMurphy Lab(マーフィーラボ)だけではありません。
他メーカーもたくさんあります。
海外・国産問わずコスパのよいギターは多数存在します。
素晴らしいギターってのはこの世に有り余るほどあるのです。(価値観は別として。)
なので。
「さあ。Murphy Lab(マーフィーラボ)でも買おう。」
ってなヒトは、お金持ちである必要があるのです。
【誰が買うの?】②ミーハーなヒト
ああ、高額なMurphy Lab(マーフィーラボ)。
「価格なんて関係ない。欲しいから欲しいんだ!」
ってなヒトは、きっとミーハーなんです。
「えー!?お前、Murphy Lab(マーフィーラボ)持ってんの??すげー!!!」
と言われたがっているのでしょう。きっと。
言われますよね、Murphy Lab(マーフィーラボ)を持っていると。
Murphy Lab(マーフィーラボ)の、その佇まいたるや・・・。
オーラが違います。
保育園児たちが三角座りしている真ん中に美輪明宏がいる
ってくらい、まばゆいオーラを放つからです。
所有欲も半端なく満たされるでしょうね。
眺めて楽しい。
インテリアとしても素敵。
ただただ美しい。
3ケタの安酒がロマネコンティに感じてしまうほどの威力があります。
【誰が買うの?】③俺。
そう。
Murphy Lab(マーフィーラボ)、誰が買うの?
のなかの一人は俺、かなあ。
お金持ちじゃないし、見せびらかしたい気持ちもないけど、所有することになるよねー。
きっと。
お金の問題?
240回ローンで買えばいいもんね。
駅前のビルの最上階から順番に「ア○○」「エイ○○」と降りていけば、地上に着くころには現金を手にしているよね。
ほんとに欲しいなら、持ってるギター全部売っちゃえばいいんじゃないの??
いやいや。Gibsonからプレゼントされる可能性は0%じゃないから、自分で買わなくてもいいかもよ。
いやいや。
プレゼントされたらあかんねん。
無理して自分で買う、ってのが楽しいし、意味があるし、ストーリーとヒストリーとサスペンスを生むのですよ。
と、このように。。。
希少価値・資産価値がなくても「手にしたい!」と思ったMurphy Lab(マーフィーラボ)。
ひがまれて、嫉妬されて、ドロボーに狙われて、、〇〇されて・・・。
ってのはイヤなので、Murphy Lab(マーフィーラボ)所有したとしても、コソコソと隠し持つような気もするなあ。
いやいや、そんなの何の意味もないぜ。
高額だろうが貴重・希少だろうが、ギターの価値なんて弾いてこそなんぼ、ですよね。
なぜ試奏してしまったのか。
そもそも。
GibsonのMurphy Lab(マーフィーラボ)なんてまったく脳裏にない状態で楽器屋さんに入りました。
それは、
「エピフォンカジノの、USA製を試奏してみよう」
と思ったからです。(2024年9月現在、33万くらいで売られていますね。2024年アタマくらいでは48万強で売られていたような)
■エピフォン
https://www.epiphone.com/ja-JP/
- セミアコみたいなフルアコで、
- 大好きなP-90で、
- 16フレット接合で、
- 軽くて、
- なんだか可愛らしくて・・・
- 好きなミュージシャンにも愛用者が多いし・・・
というのがカジノを試奏したくなった理由。(某楽器屋の、馴染みのスタッフさんにおすすめされていたってのもあります。)
が。
試奏して、”モノのわりに価格が高すぎる”と感じました。
円安か?インフレか?知らんけど。
個人的な”感覚”のざっと倍は高い。
「まあ、仕方ないですね。」
という楽器屋スタッフさんのつぶやきは理解できますが、それでも高い。
高額がすぎる。
試奏してみましたが、
「んー。まったく悪くないよ・・けど、そこまで欲しくない。俺が所有する理由がない。」
といった感想。
「あげるよ!」
と言われても、、、
「うーん。でも弾かないかなあ。持っているヤツでじゅーぶん対応できる、かなあ。」
って感じ。
「ありがとうございました。」
とカジノをお返しし、
「ちょっと他にも見ていいですか??」
と、店内をうろうろし始めました。
そこには名だたるギター達がずらーと並べられていて、それはそれは絶景。
で。
「あれ??」
と気がついてしまいました。
同じGibsonの、同じMurphy Lab(マーフィーラボ)の、同じモデル(色も仕様も同じ)が、なぜか”違う価格”で展示されていたのです。
「これ、どゆこと??」
と質問すると、
「安い方は旧価格、なんです。」
と。
で、出た!旧価格!!!(好きな響き・・・)
2022年製と2023年製では、
「は?」
なくらいの価格差がありました。
スタッフさんは、
「来年アタマにはさらに”新価格”になり、今は2ケタですが、よゆーで3ケタになりますよ。今すぐ買わなきゃ、損しますよ。(えへへ。)」
と。
「へー。」
と感心しつつ、がっかりもしつつ、隠せないヨダレをたらしながら、
「ちょっとだけ、弾かせてもらえますか??」
とお願いをし、いざ試奏。
そして、軽くチビった・・・というワケであります。
やっぱり、ギターは楽しい
新しいギターをゲットした時は、
「もーいらない!これでじゅーぶん!あーさいこー!!」
ってな気持ちになって、3日間くらい一緒に寝ますが。
他に素敵なギターを知ってしまうと、
「いいなあ。欲しいなあ。」
ってなるんです。
興味ないヒトからしたら
「アホなん?何本いるん?」
ですが、仕方がないですよね。
好きなんですから。
好きなモノ・コトがあるって素敵なことですよね。
いろんなギターが欲しい!というよりも、俺の場合は「知りたい!体験したい!」という気持ちが強いのです。
ギターってのは、3年くらい弾きまくってみないとわからないものです。
「たくさん弾き込めば、どんな音になるのか。どんな佇まいに変化するのか。」
を体験したいのです。
自宅で弾いて、ライブで弾いて、レコーディングで弾いて・・・を繰り返して、そのギターと仲良くなって、「自分にとっての良し悪し」が判断できる、というものです。
あ。そーか。
俺はMurphy Lab(マーフィーラボ)とエピフォンカジノの両方をゲットすることになるのだな。
やれやれ。
やめられないぜ、ギター愛。
ちなみに。
俺がギャーギャーと『Murphy Lab!!マーフィーラボ!!』とわめいているMurphy Lab(マーフィーラボ)は、「ES-355」であります。
色は黒です。(絶対に黒。)
レスポールカスタムではなく、335でもなく、『355』がいいです。
ビグスビーはいりません。
重たくなるし、サウンドが固くなるし。ビグスビーは俺のレスポールスタンダードに後付けしてあるし。ビグスビーってのは”後付け”するのがかっこいいワケなのでありまして。
はじめて355を弾いたのは、神戸でTOZYさんとご一緒した時です。
TOZYさんの355を弾いて、
「えーな。欲しいな。俺なら黒やな。」
と思ったのでした。
「335持ってるやん。なんで355が欲しいん?一緒やん。」
っていう自問自答もまた、ああ楽し。