2006年、西野春平さんに2本目のアコギを作ってもらいました。
あれから10年以上がたち、今もなお音色が変化しています。
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西野春平さんとは
西野さんはアコギ、はアコギでもクラシックギターの製作家です。
ロッコーマンさんのホームページには、
製作家 西野春平プロフィール
1947年茨城県日立市生まれ。
1965年ギター製作の道へ進む。
1969年独立して所沢市に工房を構える。
とだけ記されています。笑
■http://www.rokkomann.co.jp/classicalguitar/luthier/nishino/nishino.html
GuitarSelectionのホームページでは、工房の様子がレポートされています。
https://info.shimamura.co.jp/guitar/feature/visiting-maker-classic-workshop/
もちろん俺も行ったことがあります。
工房に入って3分後には、「こないだ中国へ行ってきた。サイコーだった。」というお話を延々されていました。笑
西野さんの息子さんとも軽くお話したりして・・・。
俺が知っているギター職人としての西野さんは、『ヘルマンハウザーを目指して頑張っている職人さん』ってことだけです。
西野春平製アコギの仕様
俺が所有する初代西野春平さんギターは2002年生まれ。
当時24歳。
上京前に作ってもらいました。
その4年後。
2006年に、今度はスモールタイプのアコギを作ってもらったのでした。
シルエットはマーティンのOOOタイプと、クラシックギターの間。
ギブソンのBタイプにも似てるような・・・ってな感じでしょうか。
西野さんオリジナルのカタチ、と言えると思います。
トップ材は単板スプルース、サイドとバックはマホガニーという木が使われています。
塗装はラッカー塗装です。
うすーく塗るラッカー塗装は、木が持つ本来の鳴りを邪魔しないと言われています。
ギター(特にアコギ)は、使われる木材によって音に違いが生まれます。
が、違いは材質だけによるものではありません。
ギターを作った人、ギターを弾く人、ボディのカタチ、使用年数、保管環境などなどによって音色が変わります。
西野春平さんのこのギターは”優等生的なサウンドキャラ”ですが、ブルースっぽいアプローチやオールドロック系にもサマになるギターだと思っています。
ヘッドにメイプル材を貼りつけてくれました。注文したわけではないんですが、こーいった遊び心は嬉しいですね。
ペグはベタにゴトー製です。
やっぱりペグはGOTOHです。
>>>http://www.g-gotoh.com/domestic/
オールドっぽい雰囲気、そしてゴールドカラーがお気に入り。
ちょっと褪せたり、サビがついたりするのがまたグッド。
ペグはシャーラーやグローバー、クルーソンなんかも有名ですが、ゴトーのレベルには及ばないと思います。
耐久性といいますか。チューニングの安定感といいますか・・・。
ファスナーでいうところのYKKみたいな感じ、でしょうか。
やっぱりギターのペグはGOTOH(ゴトー)がオススメです。
(俺のレスポールのペグはグローバーですが、それはジミーページの真似をしているだけです。)
ヘッド裏のデザインがマーティンなところが面白い!!
サイドバックのマホガニーは、西野さんの工房にあった30年前のもの。
「良いのがあったから使っといたよ。」とおっしゃってました。
新品だけど木は30年経っている。そーゆーの、嬉しいですほんと。
ネックもマホガニーが使われていますが、年代が違うので色が違います。
ポジションマークはカタログからテキトーに選びました。
ピックガードはギブソンタイプをセレクト。
西野春平_ピックガード
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ヤスモノのギターは買ってはいけない
楽器量販店には、ヤスモノのギターがたくさん並べられています。
「ちょっとギターはじめてみよかな」ってな方が軽い気持ちでヤスモノのギターを購入し、挫折し、見捨てられるケースも少なくないでしょう。
逆に、上達し、ギターにハマり、もっと豊かな鳴りを求めて買い直し、ヤスモノのギターを弾かなくったり。
ああ。もったいない。木がもったいない!木がかわいそうだ!
と、俺は思うのです。
しょーもないギターに使われる木は、樹齢百数年のものなのです。
売る側も、”買う人がいる”から貴重な木を使って作り、売るのです。
たとえ初心者だとしても、予算の許される範囲で”良いギター”を購入し、長く愛用してほしいと思います。
良いギターの定義
良いギターとは、”自分が愛せるギター”のことです。
島地勝彦さん風に言うと、良いギターとは『淫することができるギター』です。
極論を言えば、ヤスモノでペンペンの音しか出なくても、それを愛することができ、それに淫することができ、生涯に渡り弾き続けられるのなら、それは良いギターです。
が、ヤスモノでペンペンの音しか出ないギターは何一つ良いことがありません。
- チューニングが合わない
- ネックが曲がる
- ボディが鳴らない
ギターの上達を遅らせ、音楽的な耳を育てることができません。メンテにもお金がかかるでしょう。
それでも、「いや、俺はコレが好きなんだ!」と言うのなら、やはりそれはあなたにとっての「良いギター」です。
大切に愛し、淫しましょう。
生まれてはじめてギターを買う時は、ほんと何もわからないので、知人やショップの店員さんからアドバイスを受けることでしょう。
人は言うものです。
- やはりヴィンテージのギブソンやマーティンはサイコーだ
- D-28はサイコーだ。いや、J-45が最もすばらしい
- スプルースとローズウッドの組み合わせが一番だ
- ギターとは弾き込んで音を作っていくものだ
これらは正しくもあり、正しくないとも言えます。
- 国産はk-YAIRIがサイコーっしょ!!
- エレアコならTAKAMINEだね!!
- YAMAHAのLシリーズもレベル高いよ!
- 昔のモーリスもよくできているよね!!
ってなことを言う人もいます。
同じく、正しくもあり、正しくないとも言えます。
混乱しますよね。何を選べばいいの??って話です。
直感を信じましょう。出会いは必然です。
新しくギターを買うなら・・・
良いギターとは「愛せるギター」「淫することができるギター」と思うんですが。
あえて、新しくギターを買う際にアドバイスさせていただくとすれば・・・
-
国産手工品
-
職人さんとお話することができる
この2点、かな・・・。と思います。
日本の職人をなめたらあきまへん。めちゃすごいレベルです。
自分のためにギターを作ってくれる人とお話をすることができたら、きっとそのギターを愛することができるはずです。
そうです。せっかくのギターです。愛して淫してほしいと思っています。
【関連ブログ】
■ヤイリギターの工場見学に行ってきました
https://akirayoshida.com/diary/yairi-guitar
■新品のギターは鳴らない・・・??
https://akirayoshida.com/diary/guitar-mythology
■アコギでライブをされる方に!
https://akirayoshida.com/diary/acousticguitar-pickup
■おすすめのアコースティックギター弦とは
https://akirayoshida.com/diary/guitar-strings
■西野さんのギターとK.YAIRI道前さんのギター
https://akirayoshida.com/diary/k-yairi-michimae-nishino-guitar
■ガットギターとモノクロ写真って・・・
https://akirayoshida.com/diary/guitar-monochrome
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